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インディアンジュエリーとは?

インディアン(ネイティブアメリカン)

インディアン(ネイティブアメリカン)は、 アメリカにもともといた先住民の大半を占めています。1492年にヨーロッパに”発見”されて以来各国からの移民が増え、ネイティブアメリカンの人口は現在のアメリカの人口の1.37% にしか至りません。16世紀から19世紀にかけて移民して来たヨーロッパ人のもたらした天然痘などの疫病や戦争などによって人口が激減してしまいました。 現在のネイティブアメリカンの10分の8は混血です。

現在では、562の国に認識された部族があり、自分たちの自治や、法規制、課税などの権利を持っています。中でも大きな部族は、ナバホ族、チェロキー族、チョクトウ族、 スー族、チッピワ族、アパッチ族、ブラックフィート族、プエブロ族です。

インディアンジュエリーの歴史

遺跡から発掘されたインディアンジュエリー

インディアンジュエリーの歴史はとても古く、A.D.300年位からと考えられています。アリゾナ州フェニックス南部にある遺跡でビーズやペンダント、 モザイクや、オーバーレイとして骨に加工されたターコイズが発掘されました。

また、ニューメキシコ州にある、チャコキャニオンでは1896年に行われた発掘でモザイクやインレイの施された儀式の道具や、大量のターコイズ ビーズが採掘されましたが、その後1921年と27年に行われた発掘では、埋葬場所から56000ピースもの品々が採掘されました。

初期のインディアンジュエリーは穴の開けられたナゲットや、削られたり、加工をされていないラフなターコイズを組み合わせたシンプルなネックレスや イヤリングです。1300年頃からもう少し洗練されたモザイクをつかったジュエリーや、木や骨や貝殻などにモザイクを施した儀式の道具が作られていたようです。

サウスウェストの内陸に住むインディアン達は、西側の海辺に住む部族から貝殻などを食べ物などと物々交換して仕入れ、ジュエリーに加工していたそうです。

サウスウェストのインディアン居住区マップ

現在インディアンジュエリーとして日本でも売られているものは、サウスウェストと呼ばれるアメリカ南西部に股がるエリアに住むネイティブアメリカンによって作られて いるもので、ナバホ族、ホピ族、ズニ族、サントドミンゴ族の作るジュエリーが中心です。

銀の使用と現在のインディアンジュエリー

インディアンジュエリー

ネイティブアメリカン(アメリカインディアン)たちの間で現在あるインディアンジュエリーが作られるようになったのは比較的に新しく、 19世紀にスペイン人から銀細工の技法が伝えられてからです。当時の技法は現在の基準から見ると粗い、チズルやファイルを使って制作した手作りの作品です。

20世紀にインディアンジュエリーは繁栄しましたが、Fred Harvey Company(フレッドハーベイカンパニー。トレーディングポストでインディアンジュエリーを 販売しました。詳しくはハーベイイラをご参照ください。)による、機械と流れ作業で安価に大量生産したインディアンジュエリーに担う所も 大きいようです。

インディアンジュエリーでは、部族によってスタイルが顕著に違うのですが、最近ではナバホ族出身のアーティストがズニのチャンネルインレイスタイルで 作品を制作したり、その境界も曖昧になってきているようです。ジュエリーを作る部族の代表は、ナバホ族、ズニ族、ホピ族、サントドミンゴ族です。

インディアンジュエリー職人として、現在多数のアーチスト達が存在しますが、”本物のインディアンジュエリー”として認可されているのは、 実際にネイティブアメリカンである職人の手で作成されたものです。 The Indian Arts and Crafts Act of 1990として 法律で守られています。アメリカ国内でもまがい物が輸入されていますが、安いインディアンジュエリーとして日本に輸入されているものは、 中国やフィリピンなどで製造された、インディアンスタイルでデザインされたジュエリーであるのみならずターコイズ自体も質の悪い石や、 プラスチックや青く染められたハウライトで出来た偽物である事が多いです。

アメリカ国内でネイティブアメリカンのもつ産業は少ないので、こういった保護も必要な事になっています。

インディアンジュエリーの制作過程

インディアンジュエリー

インディアンジュエリーの制作過程には銀にホールマークで入っているアーチスト以外に、lapidariesと呼ばれる、 石の適切な部分を切り出し、磨き上げる職人さん達が関わっている事があります。lapidariesの熟練した腕で、幾つもある行程を経たターコイズの 光沢が引き出されます。

lapidaries達によって磨き上げられた石が、アーチスト達によって銀にセットされて行きます。ナバホ族のジュエリーではビゼルと呼ばれる爪で 石を押さえるスタイルがよく用いられます。

ズニ族のチャンネルインレイと呼ばれるスタイルでは、銀の台に細い銀のスジをはんだづけして行き、 その隙間(チャンネル)に合うようにさらに細く切られた石が埋め込まれて行きます。その際にのり付けされる事もありますが、それは 程度の低い手段で、のり付けされた石は次第に緩み、抜け落ちてしまいます。

偽物インディアンジュエリー

フィリピン産や中国産の偽物インディアンジュエリーが現在市場にかなり出回っています。アメリカ国内で流通しているインディアンジュエリーでさえ 60-70%が偽物だ、とする資料もあります。上でも取り上げたように、産業の少ないネイティブアメリカン達の収入源を守る為に、ネイティブアメリカンである職人の手で作成されたもののみをネイティブアメリカンジュエリー、もしくはインディアンジュエリーと呼ぶ事が法律で定められております。 (違反するとかなりの罰金が掛かります)

だいたい、質の悪い製品が多いのですが、専門家でさえ間違える程に精密なコピー品も出回っているそうです。また、悪質なことにホールマークまで入っていたりするので、 アーティストのホールマーク入りだから安心、という事は無いそうです。適当なホールマークを入れていたりする事があるそうなので、購入前にそのアーチストの作品傾向を 調べておいた方が良いでしょう。

絶対的な判断基準ではないのですが、アジアからのシルバーを使った偽インディアンジュエリーには.925もしくはSS(シルバーであることの印)と刻印られている場合が多いそうです。インディアンジュエリーでは、 シルバーが小さすぎて刻印が難しい場合にこの表記を使う事もあるそうですが、十分なスペースのある作品にはSterling(シルバーであることの印)の刻印を入れるのが殆どだそうです。

*アンティークのインディアンジュエリーでは、アーティストのホールマークややSterlingの刻印が無い事も多いです。

偽物インディアンジュエリーと本物インディアンジュエリーの一番の差は、値段です。インディアンジュエリーは職人のハンドメイドなのでそれなりの値段がします。 偽物は労働賃金の安い国で作られていて、 しかも機械などを使っている事も多く、安価です。信用できる店で買う事にしましょう。"Certificate of Authenticity"(本物である証明)を発行してくれる店もあります。(証明を偽造すると犯罪になるそうで、かなり自信のある店でないと発行しないそうです。)

おススメのインディアンジュエリー本


*洋書です。

その他インディアン(ネイティブアメリカン)本