英語ではsky stone(スカイストーン、空の石)とも呼ばれ、 サウスウエストと呼ばれるアメリカ南西部を中心に多数の鉱山があり、最低でもA.D.300年くらい、もしくはそれ以前からネイティブアメリカン(インディアン)と呼ばれる北米の先住民達が採掘して儀式や装飾などに使っていました。ちなみに、ターコイズはネイティブアメリカンの間ではchalchihuitl(chal-che-we'-tl)と呼ばれていたそうです。 残念な事に、その鉱山の殆どが今では閉鎖され、未だにクォリティの高いターコイズが採れるのは 数えるほどです。
ターコイズは”ターコイズ”と呼ばれる緑がかった奇麗なブルーの色があるように、緑から青までのカラーシェードがあります。色のみではなく、その鉱山の特徴を表すような鉱物が混入していたり します。例えば黒っぽいLimonite(褐鉄鉱)や石理のスジがはいっていて”スパイダーウェブ”と呼ばれるようなクモの巣のような模様をなしていたり、"Fool's Gold"と呼ばれる銀色のPyrite(黄鉄鉱) が混じり込んでいたり、そのバリエーションもなかなか豊富です。
中近東では何も混入していない均一的な色のターコイズが好まれるようですが、 アメリカでは逆にそのターコイズのもつキャラクターとして、混入物のある石の価値が認められています。またその鉱山のレア度や、 ナチュラルか、人工的な処理がされているのか、ジュエリーならば著名な職人が作ったジュエリーなのか、という事でも値段に差が出てきます。
私がターコイズを集めるに至ったきっかけは、たまたま行ったアリゾナ旅行です。日本でも人気がそれなりに出ている、ネイティブアメリカン(アメリカ インディアン) 達の聖地とも言われているセドナに遊びにいった時に寄ったお土産屋さんの一つが、ネイティブアメリカンジュエリーを取り扱っているお店でした。
どこに行ってもウォールマートやメイシーズがあって、大量生産された既製品しか手に入らないイメージが強いアメリカで、手作りの味のあるネイティブアメリカンジュエリーは ちょっと衝撃的でした。店員さんも、奇麗なスパイダーウェブ入りのターコイズをつけていて、喜んで色々な石の説明をしてくれたので、ついつい買いすぎてしまったの ですが。。。
その時はまだ"トルコ石は青い石"程度の知識しかなかったので、取合えず自分の好みのデザインのものを選んだのですが、その後この青い石の意外な奥の深さと、 ネイティブアメリカンの職人さん達の作り出す独自のデザインにどっぷりはまる事になってしまいました。
アメリカの先住民でありながら現在の人口は国の数%しかない, 現在のアメリカのメインストリームから外れて滅多に関わる事の出来ない"インディアン"と呼ばれて虐げられて来た彼らの存在を、 ジュエリーを通して身近に感じる事が出来たような気がしました。
2010年4月の終わり、アリゾナ旅行をしてセドナにも3年ぶりに再度立ち寄りました。かなり観光地化が進んで、ホテルやお土産屋が増えていました。道路も整備しているようで、工事中で大変な事になっていました。 もちろん景色は変わらず雄大で、ボルテックスのトレイルは最高に楽しかったです。
途中、キングマンターコイズで有名なキングマンにも立ち寄ってみました。残念ながら鉱山の方までは足を伸ばさなかったのですが。。。
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